触ったら痛い。お母さんガンかも・・・』
首の耳の下あたりを押さえながら。。。
え・・・それと似た言葉
そう、リリーさんの<東京タワー>の中でオカンが言ってた。
本を開こうとすると勝手にそのページがパカって開いた。
たぶん気になった母がそのページに執着したせいだと思う。
223ページ
“首のあたりがなにかクリクリする”
『オカンね、ガンになったんよ』
『どこが悪いん・・・・・・?』
『甲状腺のガンなんよ』
『手術するん?』
『するんよ。甲状腺と生態の方にも少しできとるみたいなんよ。
手術は甲状腺の方だけで声帯は取らん。
取ったら、声が出らんごとなってしまうけん』
『年をとったら、みんな病気になってから、好かんねぇ・・・』
そして京一おじさんがガンで死ぬ行に続く
京一おじさんもガンだった。
最後は色んな所に転移が広がって、どこのガンだったかもわからなくなっていたらしい。
ガン性腹膜炎を起こして腹に水が溜まり、カエルのように膨らんだ腹には
三リットルの水が溜まっていたそうだ。
その上、肝硬変も併発して、とても苦しみながら亡くなった。
その痛みと戦うおじさんの姿がかわいそうで見ていられなかったと
おばちゃんたちは涙ながらに呟いていた。
母にあの本を見せたのは残酷なことだったのかも。
実は母の姉や兄もガンで亡くなってる。。。。
そして・・・また母の身の上にも
今思うといつわたしに言おうかと、機会を伺ってた気配があったな。
市の健康診断も兼ねて、
まずは近くの個人病院に行ってみることにします。
ほんとは最初から大きな病院で診てもらった方がいいんだけどね。
母が好きなようにさせようと思って。
何も問題ない良性のポリープだといいけど。